携帯ソーシャルゲームは人生を賭けた戦いである

ちょっと大げさな見出しにしてみましたが、この記事では「携帯ソーシャルゲームは金かけた奴の勝ち」ではなく、結構考える事あるんだよ、でもそれは普通のゲームで考えることとは違うんだよ、という事を書いてみます。
読者はプレイ経験があるものとし、携帯ソーシャルゲームの基本的な説明はしません。

パラメータ振り分け―なんで俺は最大スタミナ最優先であげるのか

私は、レベルアップ時のパラメータ振り分けを、最初は最大スタミナに全振りすることにしてます。理由はおおまかに2つあります。

それが一番レベルが早く上がるから

大半のソーシャルゲームには

  • 経験値はスタミナを消費しないと増えない
  • スタミナは時間で回復
  • スタミナはレベルアップ時には全快する

というルールがあります。最大スタミナを上げると、レベルアップ時の全快するスタミナ量が増えるので、クエストをこなして経験値を稼ぐペースが上がります。最終的に最大スタミナ・最大攻撃・最大防御を同じバランスにするにしても、先にスタミナに全振りしていると、そうしないよりも、同じレベルに到達する時間は短くなるはずなのです。

放置可能な時間が長くなる→モチベーションの燃費が良くなる

先に述べた通り、スタミナは時間で回復します。と言う事は、最大スタミナが多ければ多いほど、全快するには時間がかかる事になります。
全快するまでの時間は、ゲームを放って置くことができます。溜まったスタミナを後で使えばいいから。逆に、全快したら、すぐにアクセスしないと、そのあと放置したらしただけ「回復するはずだったスタミナ」を無駄にしてしまいます。このスタミナを無駄にしてしまっている時間は、個人差はあると思いますが、結構ストレスになります。なので、最大スタミナが少ない間は、頻繁にアクセスするか、無駄にしている時間に感じるストレスに耐えなければいけません。これは、ゲームに対するモチベーションをどんどん削って行きます。私はその状態からさっさと脱却して、出来る限り気楽にやりたいので、まず最大スタミナに全振りするようにしているのです。

最大スタミナに振らなかったら、それは最大攻撃・最大防御に振るわけで、そうすれば同レベル帯のプレイヤーとのバトルに勝ちやすくなり、それはそれで強カードが早く手に入ったり、色々といいことはあるはずです。それに、時間で回復する分のスタミナは最大スタミナにかかわらず一定なので、レベルの上がるペースもそんなに悪いわけではないです。なので、頻繁にアクセスすることが苦にならない人は、最大攻撃・最大防御に振ったほうが最終的には強い可能性もあります(実は試してないからわかりませんが)。
なので、私はこれを「リソース配置の効率を多少犠牲にしてモチベーションの燃費を取った戦略」であると考えています。

ちなみに、ドラゴンリーグみたいに、スタミナの概念が無いゲーム、FFブリゲイドのようなそもそも振り分けがないゲームにはこういう考え方は無効になります。特にドラゴンリーグは、アクセスしない時間が30分を超えると時間が無駄になり続けるというなかなか厳しいルールです。逆に開き直ってプレーしてほしい、という事のようですが。

戦国コレクションのカード合成―「レベル4にしてから合成が最適」

カード合成のルールはゲームによって違うところですが、戦国コレクションでは、新規に入手したカードを何枚か合成してレベル4に上げてから、レベルを上げたいカードに合成するのが効率が良いというのが明示されています。
レベル4に上げるためにはだいたい3枚か4枚合成する必要があるのですが、1日に手に入るカード数はその10倍くらいはいく(プレースタイルによるけど)ので、「レベルを4にあげて合成」を10回くらいはやる必要があります。私が戦国コレクションにはまっていた頃には、1日あたりこの作業に1時間くらいかけていた事もありました。
実は私はこの負担があまりに重かったので、一旦戦国コレクションから離れていました。ドラゴンリーグアイマスCGは「そのまま合成するのが最適」なので、この点は非常に気楽でした。
最近また戦国コレクションで遊んでるのですが、今はもうそのまま合成しています。1枚頭の成長率は元の7割くらいに下がり、ゲーム内マネーも幾分か多めに消費してる気がしますが、一括で20枚まで合成できるので、カード合成にかかっている時間は今までの2割以下に下がっています。そしてもう1つ、20枚一気に合成するのはとても気持ちいいですw
これは「時間・モチベーションとゲーム内リソース効率のトレードオフ」であり、昔の私は後者、今の私は前者を取っている、といえると思います。

トレードは市場

戦国コレクションアイマスCGではトレードで他のプレイヤーとカードなどを交換することができます。これは誰とでも取引が可能なので、公式サークルの掲示板などに市場ができています。回復薬(スタミナドリンク)を仮想通貨に見立てて、このカードを回復薬10個で買います/売ります、という様な書き込みが毎秒以上のペースで流れています。
当然、値段は自分で決められるので、同じものでも安く売っている人と高く売っている人がいます。そして当然ですが、安く売っている人にはすぐ買い手が付き、高く売っている人はなかなか売れません。カードを安く買おうと思ったら、安く売っている人に、買い手が付く前に、トレードを申し込む必要があります。これを実行するためには、結構な時間、トレードの掲示板に張り付くことが必要になります。なので、時間がない人は、妥協して高く売っている人から買うわけです。つまり、高く売っている人も時間はかかるけど売れるわけですね。総合すると、時間さえあれば安く買って高く売ることが可能であり、トレードだけで利ざやを得て自分のリソースを増やす事も可能、という事になります。時間さえあれば。
基本的に、トレードは自分のリソースを最適な形に変えるために利用するものだと思いますが、「時間を割けばリソースを増やせる」というわけです。
なお、これにはまりすぎると大変な事になるようで、その様子を http://d.hatena.ne.jp/Lobotomy/20120106/p1 で読むことができます。すごく面白いので是非ご一読を。

戦国コレクションのイベントはチキンレース

携帯ソーシャルゲームでは、だいたい1週間くらいのイベントがちょくちょく行われて、イベント中の特別なクエストのクリア度合いやバトルの勝敗によって景品がもらえます。
戦国コレクションアイマスCGでは、もらえる景品が、イベント専用ポイントの獲得ランキングで決まり、

  • 2000位以上はものすごくいいカード
  • 20000位以上はすごくいいカード
  • 60000位以上はいいカード
  • 60001位以下は普通のカード

みたいな感じだったりします。
イベント開催中は、自分が今現在何位なのかが定期的(1時間に1回とか)に更新されます。プレイヤーは、目的の景品を得るためにはあとどの位ポイントを稼ぐ必要があるのか、どの位回復アイテムを投入すべきなのか、ランキングと睨み合いながら考えつつ、イベントクエストを走り続けるのです。同じリターンならコストは少ないほうがいいわけで、その景品がもらえるギリギリのところまで走るのが一番スマートなわけですが、それは景品を取り逃すリスクと表裏一体なので、どこまでリスクテイクするか、という話でもあるわけです。ギリギリを狙うのは結構スリルがあるので、それを楽しむというのもありかもしれません。
ちなみに、アイマスCGでは、この景品の差が、超上位以外は大きく違わないので、私みたいな弱小プロデューサーにとってはあまり燃えない感じになってます。

一緒にゲームを遊ぶ友人がいると有利だけどいなくても平気

基本的に、携帯ソーシャルゲームで遊ぶのに、一緒に遊ぶ友人はいなくても平気です。
まず、モバゲーやGREEでは、ゲームで有利になるからというだけでゲーム内の仲間とかフレンドとかになるのは普通です。条件とかうるさい人もいますが、基本的にゲーム内の仲間の数に困ったりすることはないと考えてよいでしょう。
次に、先ほどお話したイベントですが、競う相手はイベントに参加している人全員なので、この点では友人がいるいないとかはあんまり関係ないです。また、トレードも公式コミュニティのトレード掲示板(ゲームによってはTwitter2chでも)で相手を探せるので、実際の友人がいなくても問題はありません。
一方で、イベントによっては、仲間と息を合わせたり連絡を密にとることで有利になるケースがありますし、実際の友人相手だとトレードで融通が効きやすかったりするので、実際の友人がいると有利にはなります。あと割と楽しいです。
ちなみに、この「実際の友人」は、「2台目の携帯電話」で、ほぼ完全に代用が可能です。俗に言う複垢ですね。

まとめ

以上に述べたように、コレクション系ソーシャルゲームには

  • 金を払うと強いカードが手に入る
  • 時間とモチベーションを使うとトレードで儲けを出せる
  • 時間があればより効率的にリソースを配置できる
  • 同じゲームをやってる友人or2つ目以降の携帯電話がいればトレードで更に効率よくリソースを配置できる

というような特徴があります。つまり、人間なら誰しもやっている、自分の人生の中でのリソースマネージメントに食い込む形で存在するのがコレクション系ソーシャルゲームという事になります。コンシューマーで1人で遊べるゲームとは、若干立ち位置が違うわけですね。それでも本質はリソースマネージメントなので、考えてやる余地はいくらでもあるし、考えてうまくやればゲームを有利にすすめることが可能です。少し大げさな表現になりますが、「ソーシャルゲームで遊ぶと言う事は人生をかけた戦い!」というのもあながち間違いではないわけです。